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交通事故の法律知識①「加害者の責任」

交通事故の加害者には、法律的には①民事上の責任、②刑事上の責任、③行政上の責任という3つの責任が課せられます。交通事故の加害者には、法律的には①民事上の責任、②刑事上の責任、③行政上の責任という3つの責任が課せられます。
加害者が負う責任は3つあります
交通事故の加害者には、
法律的には①民事上の責任、②刑事上の責任、③行政上の責任という3つの責任が課せられます。

①民事上の責任

加害者は、被害者の被った損害を金銭的に賠償しなければならないという責任です。
これは、民法709条の不法行為責任を根拠に認められるものです。

②刑事上の責任

 加害者が起こした交通事故によって、被害者にケガをさせたり死亡させた場合は、自動車運転過失致死傷罪という犯罪が成立します。これは、刑法211条2項に規定されており、加害者は7年以下の懲役若しくは禁固又は罰金に処せられることになります(ただし、被害者の傷害が軽い場合には不起訴・執行猶予の処分がなされることもあります)。
 また、飲酒で正常な運転ができなかった場合には、危険運転致死傷罪が成立します(傷害の場合は15年以下の懲役、死亡の場合は1年以上20年以下の懲役刑です)。
検察官が起訴をした場合は、刑事裁判の結果、刑事責任が課せられることになります。

③行政上の責任

免許を持っている人が課される公安委員会の処分で免許証の取消や停止などの処分です。(よく「点数が引かれる」という表現がありますが、これは行政上の責任が課せられたことを意味します。) 
先ほど説明したとおり、加害者に3つの責任に対応する形で、法律は被害者に以下の権利を認めています。
まず、被害者に生じた損害を加害者に金銭で賠償してもらう権利です。これは、加害者の①民事上の責任(民法709条)に対応します。
 
 次に、加害者の②刑事上の責任に対応して、刑事裁判に参加する権利があります。これは、「被害者参加制度」と呼ばれるもので、平成20年から始まった新しい制度です。
 
 被害者を死亡させたり重い後遺障害を負わせるような重大な交通事故を起こした加害者が起訴(「起訴」とは、検察官が交通事故を起こした加害者を刑事裁判にかけることを意味します)された場合、被害者は刑事裁判に参加することができるのです。刑事裁判に参加した被害者は、「被害者参加人」と呼ばれて、裁判所で直接被告人に対して尋問をしたり、刑罰を決めるに当たって求刑意見を述べる権利が認められています。
 
 最後に、被害者の権利と言われれば若干違うのですが、③行政上の責任に対応して、被害者が警察署に問い合わせれば、加害者の行政処分の内容を回答してもらうことができます。「加害者がどんな行政処分を受けたか」を被害者が知るということは、その行政処分の程度によって事故の状況や事故が正しく処理されているか、ということを正確に把握するという意味で非常に重要です。
 
 ここで注意しなければならないことは、法律で以上のような権利が認められるとしても、被害者自身が積極的に権利を行使しなければ、せっかく法律が認めた権利は何も実現されないということです。不運にも交通事故に遭われた場合、多くの被害者の方は、「自分が被害者なのだから、法律が助けてくれる。あるいは、保険会社が助けてくれる」と考えがちです。
 
 しかし、法律はあくまで「公平」であり、法律が自動的に被害者を助けてくれるわけではありません。保険会社もあくまで「加害者」のために働くのであって、「被害者」のために仕事をしてくれません。被害者を助ける法律(あるいは法律制度)を、自分自身で利用して、権利を実現しなければならないのです。
 
 当事務所では、交通事故・後遺障害被害案件に力を入れており、被害者の側での民事上の損害賠償請求の示談交渉・民事裁判だけではなく、刑事被害者参加代理業務にも対応しています。民事上の損害賠償を受けるだけでなく、刑事裁判にもしっかりと参加して、被害者としての権利をしっかりと行使することを、法律の専門家の立場から最大限お手伝いいたします。
法律の専門家の立場から最大限お手伝いいたします。

交通事故の法律知識②「損害賠償の基準は3つある?」

損保会社から提示された示談案は適正とは限りません。  交通事故の損害賠償額には、3つの基準があり、保険会社の提示する金額は弁護士が損害を算定した場合に比べて低い場合がほとんどです。

被害者からすれば、重大な被害に遭われたのですから、お金では解決がつかないと思われる方が多いと思いますし、それは当然の感情です。しかし、法律では、民事上の責任は金銭による損害賠償が原則となっているのです。
交通事故は数多く発生するものである以上、被害者に対する損害賠償金の計算も一定の基準に基づいて行われています。 

損保会社から提示された示談案で被害者の賠償金が正当に評価されたかどうかを判断するには、それらの基準の意味するところを把握する必要があります。

それでは、交通事故の損害賠償はどのような基準にしたがって計算されるのでしょうか?

実務上は、損害賠償額を決める基準として以下の3つがあります。

①自賠責基準

(被害者に対する最低限の保障であり、最も低額
※ ただし、自賠責保険基準の場合、被害者保護のために過失相殺が厳格に適用されないなど、被害者に有利な側面もあります。

②任意保険基準

保険会社が独自に定めた基準であり、①自賠責基準と大差がなく低額のケースが多い)

③裁判所基準

裁判所が法律に従って決めた基準であり、最も高額
 
ある事例で比較してみると、その差は歴然・・・・
例えば、第3級の後遺障害(両手の手指の全部を失ったケースなど)が残った場合の後遺障害慰謝料をそれぞれの基準でみていくと、以下のようになります。
 
①自賠責基準:829万円
②任意保険基準:1200万円
(各保険会社によって異なりますが、一般的に①より少し高く、③より大幅に低いことがほとんどです)
③裁判所基準:1990万円
 
その差は、1000万円以上・・・・
 
弁護士に相談した結果、このように金額が上がるのも稀なケースではなく、多くのケースで発生しています。

以上のように、3つの基準によって交通事故の被害者が受け取るべき損害賠償金が異なってしまうのです。
しかし、被害者が受けた多大な被害は具体的ケースによって発生するものであり、3つの基準とは全く関係がないはずです。

なぜ、被害者が受け取るべき損害賠償金が異なる基準によって決められるのでしょうか?

①自賠責基準

被害者の最低限の補償を確保するために法律が定めた自賠責保険制度に基づく基準です。交通事故が発生した場合、本来は、交通事故の加害者が損害賠償金を支払わなければなりませんが、その損害賠償金は、数千万円にも上るケースもありますから、一般人では到底支払いきれません。
 
そのようなケースでも、被害者が常に最低限の補償を受けられるようにするために、あたかも税金のように強制加入保険制度にして、最低限の補償を実現しているのが、自賠責保険制度なのです。被害者が常に受け取ることのできる「最低限の補償」ですから、3つの基準の中で最も低額となるのです。

②任意保険基準

自賠責基準は最低限の基準であって、加害者は自賠責保険基準を超えて、法律が決める損害賠償額を被害者に支払わなければなりません。しかし、自賠責保険で最低限の補償がなされるとしても、それを超える部分の損害賠償金も非常に高額となります。
 
そこで、自賠責を超える損害賠償をカバーするために、ほとんどのドライバーは任意保険に加入するのです。つまり、最低限の補償は自賠責保険、自賠責を超える法律上の損害賠償を任意保険でまかなうことになるのです。
 
そのうえで、保険会社は、自賠責保険を超える法律上の損害賠償を負担するのですが、その基準を各保険会社が独自に決めているのです。これが任意保険基準と呼ばれるものなのです。
 
 実は、任意保険基準は、法律上の根拠ないケースがほとんどです。さきほども述べましたが、保険会社も利益を追求する営利企業である以上、被害者へ支払う保険金はできる限り少なくしようという魂胆が見え隠れしています。
 ですから、②任意保険基準も、自賠責保険と大差がない、法律上の根拠のない基準なのです。
 
 しかし、保険会社が②任意保険基準に基づき提示した金額について、法律の知識のない被害者は、それで納得してしまい、あるいは勘違いしてしまい示談に応じるケースが少なくありません。
 実際は、③裁判所基準の損害賠償を受け取るべきなのです。

③裁判所基準

まさしく裁判所が法律に従って決めた基準です。被害者が本来受け取るべき損害賠償額の「正当な基準」と言えるでしょう。
裁判所基準に基づく損害賠償金を獲得すべきですが、弁護士に依頼しなければ、裁判所基準での損害賠償金がなかなか得られないのが実情です。
後遺障害の被害にお悩みの方は、当事務所が被害者の受けた損害を正当に算出し、最大限の賠償金を獲得することを目指しています。
お困りの方は、当事務所までご遠慮なくご相談ください。

交通事故の法律知識③「損保会社が減額を主張する方法とは?」

交通事故の被害に遭った場合、示談交渉の際や民事裁判で、加害者(保険会社)側は「過失相殺」や「素因減額」、「無償同乗」を主張してくることがあります。
「過失相殺」、「素因減額」、「無償同乗」とは、一体どういう意味があるのでしょうか?

損保会社が損害賠償金を少なくする手段

実は、「過失相殺」も「素因減額」も「無償同乗」も、損害賠償額を減額させる法律上の根拠なのです。
 保険会社は、交通事故事案ばかりを処理していますから、こういった損害賠償額を減額させる方法を熟知しています。これに対し、交通事故に遭われたほとんどの被害者の方は、はじめての交通事故だと思います。
 
 一人で保険会社と交渉している場合、保険会社側から「過失相殺」や「素因減額」といった主張をされたら、それが正しいのかと思いがちですが、保険会社の言うことが必ずしも正しいとは限りません
 むしろ、「過失相殺」も「素因減額」も保険会社による損害賠償額を減額させるための常とう手段なのです。
 
 最終的に損害賠償額がいくらかを決めるのは裁判所ですし、交通事故に強い弁護士が保険会社と対等にきちんと交渉すれば、保険会社の提示の損害賠償額から大幅に増加するケースもあります。

過失相殺とは

 過失相殺とは、交通事故が起きた原因として、被害者にも過失、つまり落ち度がある場合に、責任の割合に応じて損賠償金が減額されることを言います。
 
 わかりやすくいうと、被害者であるあなたに2割の過失がある場合に、あなたに生じた損害額が1000万円だったとすると、最終的にあなたが受け取れる賠償金額が20%減額されて800万円になるのです。
 
 過失相殺の基準は、基本的にはこれまでの裁判所の事例を基にして判断することになります。たとえば、歩行者が赤信号を無視して自動車と衝突したケースでは、赤信号無視をした歩行者の責任は重いとみられますから、原則としてから70%もの過失相殺が認められるのです。
 
 保険会社も、被害者に過失がある場合は、多くのケースで裁判所の基準をもとに過失相殺を主張してきます。しかし、保険会社が提示してくる過失割合の判断は、あくまで「保険会社による独自の判断」であって、必ずしもそれにしたがわなければならないわけではありません。
 
 「被害者側に過失、落ち度がある」というからには、そういう主張のもとになる事実が必要ですから、そういった事実が本当にあったのかどうか、きちんと検証をする必要があるのです。たとえば、被害者側の車両にスピード違反があったとか、歩行者用信号機の色がどうだったか、といった事情です。
 
 きちんと事実がどうだったかを確定した上で、加害者側・保険会社との過失割合を交渉していくことになります。そのためには、被害者としても積極的に有利な証拠を集めなければなりません。最終的には民事裁判になることもありえます。
 
 では、どのような証拠があるのか。交通事故事件の証拠には、警察が作成する実況見分調書、現場の写真、目撃者などが考えられます。
 そして、当事務所が被害者から依頼を受けた場合には、弁護士も実際に事故現場へ行って事故状況を的確に把握した上で過失割合を調査・検討することも非常に大切だと考えています。
 北海道という地域に根ざした法律事務所として、北海道の交通事情に詳しい弁護士が加害者のために適正な過失割合を主張・立証していきます。

素因減額とは

 素因減額とは、被害者にもともと病気があって交通事故と相まって症状が拡大した場合のように、交通事故前から一般の方とは異なる身体的・精神的疾患があって、それが損害を拡大させた場合に、疾患の寄与割合に応じて損害賠償額を減額することを言います。
 
 しかし、被害者にとってみれば、疾患があろうがなかろうが、交通事故によって発生した損害は本来は加害者に負担してもらってしかるべきと考えるはずです。実際には、この素因減額も、保険会社がよく主張してくる減額手段の一つです。
 
 もっとも、素因減額については、客観的な基準があまりないため、保険会社が独自に加害者に有利に主張してくるケースも少なくありません。このような場合には、本当に素因減額がされなければならないケースなのか、慎重に検討する必要があります。当事務所は、被害者の立場に立って、安易な素因減額を許さないように、あくまでも法律、裁判所の基準にしたがって、交通事故事件に取り組んでいます。

無償同乗とは

 無償同乗とは、無償で知人や友人の車に乗せてもらっている場合に交通事故が発生し、同乗者がけがをした場合、無償で乗せてもらっている以上、損害額が減額することができるか、という問題です。裁判所の判例では、ただ無償で乗せてもらっているだけの事情では、無償同乗を理由として損害額が軽減されることはありません。
 
 しかし、たとえば運転手が危険な運転行為をするのを助長したり、運転手が飲酒しているのを知りながら同乗した場合では、同乗者にも落ち度があるとして、損害賠償金が減額されるケースもあります。被害者に何らかの落ち度がある場合、保険会社は多くのケースで無償同乗による減額を主張してきます。しかし、無償同乗による減額が認められるかどうかは、具体的な事案によって異なりますし、最終的には裁判所が決めるべきものです。
 
 保険会社の提示に納得できない場合には、その言いなりにならずに、専門家のアドバイスを求めたほうがよいでしょう。
 
 当事務所にご依頼いただいた場合は、被害者側の立場に立って、保険会社の主張の当否を法律的に検討し、被害者が少しでも多くの損害賠償金を獲得するために尽力しています。交通事故による損害賠償は、事故から生活を立て直すために絶対に妥協してはいけないと思うのです。
 
 保険会社の対応や損害賠償金額に関してご不安をお持ち場合は、お気軽に弁護士へご相談ください。

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